展覧会

四季折々の情景

美術館に息づく小さな自然たち

会期
2021年10月29日(金)から
2022年02月27日(日)

特別展「四季折々の情景 美術館に息づく小さな自然たち」
Sceneries in Four Seasons-Plants and Creatures in the Gallery-



小橋順明《蝶と秤》(部分)2021年 陶(磁土、備前土・ラスター上絵)・竿秤、瓶、酸化鉄、実験スタンド 作家蔵
エミール・ガレ《蝶とカラスムギ文花器》(部分)1890年頃 ガラス ヤマザキマザック美術館蔵

季節と共に移り変わる花々、鳥のさえずり、虫の音、小動物の気配・・・。日本の四季は変化に富んでいます。そして、その「日本の四季」を五七五の十七文字で鮮やかに切り取る俳句の世界。この展覧会では、現代作家9名(組)の作品をヤマザキマザック美術館所蔵のアール・ヌーヴォーのガラスや家具と共に展示し、四季と俳句を軸に広がる自然の情景を展示室に再現します。

川北友果《蓋物 梅狩り》2021年 ガラス・フレームワーク、コアガラス技法 作家蔵 ©松澤孝之
4階展示室(イメージ)

微細な針状の陶製パーツを集積して深海の生物のような幻想的なオブジェを創り出す稲崎栄利子(いなざき えりこ)〔陶芸〕、白い陶の上に墨絵のように大胆に虫や動物を表す井上雅子(いのうえ まさこ)〔陶芸〕、四季の植物の花や実を小さなトンボ玉に浮かび上がらせる川北友果(かわきた ゆうか)〔ガラス〕、今にもうごめき、飛び立ちそうな実物大の昆虫たちを緻密に創り上げる小橋順明(こばし まさあき)〔陶芸〕、レース編みのように繊細なガラスの植物群を生み出す土居陽子(どい ようこ)〔ガラス〕、咲き誇る花々の華やかな色と形を爽やかに描きとめる生川和美(なるかわ かずみ)〔絵画〕、身近な植物のなにげない美しさを無色透明なガラスで表現する深川瑞恵(ふかがわ みずえ)〔ガラス〕、虫や小動物の魅力的な姿態や表情を力強くも丁寧に彫り上げる本多絵美子(ほんだ えみこ)〔木彫〕、季節の花々や生きものたちの愛らしさをガラスならではの柔らかな形や細やかな彩色によって表現する元木貴信・庸子(もとき たかのぶ・ようこ)〔ガラス〕
彼らが巧みな技で生み出す四季折々の生命たちは、はっと目を留めずにはいられない美しさに満ちています。
ヤマザキマザック美術館の展示室に密かに息づく自然の魅力をご堪能ください。

 

土居陽子《落花(金木犀と蜘蛛の巣)》2019年 ボロシリケイトガラス(ホウケイ酸ガラス)・フレームワーク 作家蔵
井上雅子《蓮と蛙(蓋付き瓶)》2021年 磁器・金彩、上絵付 作家蔵 ©UTATSTUKI CωL

開館時間

平日10:00~17:30(最終入館17:00)
土日祝10:00~17:00(最終入館16:30)

入館料

一般1,300円(10名様以上1,100円)、
小・中・高生500円、小学生未満無料

休館日

月曜日
(月曜日が祝日の場合は翌平日休館)、
年末年始(12月27日~1月3日)
*各種障害者手帳をご提示の方とその同伴者1名様は1,100円
*当館の新型コロナウイルス感染症対策はこちらをご確認ください。

主催 ヤマザキマザック美術館、中日新聞社
後援 愛知県教育委員会、岐阜県教育委員会、三重県教育委員会、名古屋市教育委員会、公益財団法人名古屋市文化振興事業団
協力 株式会社カセットミュージアム
特別協力




スペシャル・ガイドツアー

会期中第2・4土曜日/11時から約1時間 ※2月26日のみ13時から

 

出品作家と当館学芸員によるガイドツアー。

毎回1-2名の出品作家を迎え、学芸員が制作の裏話や制作技法についてお伺いすると共

に、展覧会の見どころをわかりやすく解説します。

 

11月13日(土)本多絵美子氏

11月27日(土)井上雅子氏

12月11日(土)深川瑞恵氏

12月25日(土)小橋順明氏

1月8日(土)川北友果氏、元木庸子氏

1月22日(土)生川和美氏

2月12日(土)土居陽子氏

2月26日(土)稲崎栄利子氏

 

定員:各回10名(予約制)

予約方法:下記日程でお電話(052-937-3737)にて承ります。

11月、12月分→10月30日(土)より受付開始

1月、2月分→ 12月18日(土)より受付開始

参加費:無料 ※要当日鑑賞券

参加方法:美術館1階チケット売り場にて本展の鑑賞券をお求め・ご呈示のうえ、お名前をお教えください。参加証をお渡しいたします。開始時刻5分前に1階ブールデルの彫刻《果物を持つ裸婦》の前にお集まりください。


秋の所蔵品展

会期
2021年09月02日(木)から
2021年10月24日(日)

ヤマザキマザック美術館の絵画コレクションは、ロココ時代を代表するヴァトー、ブーシェ、フラゴナール、シャルダンらに始まり、アングル、ドラクロワ、モディリアーニ、ボナール、ピカソ等、各時代を象徴する作家たちの作品で構成されています。本展ではこれらの絵画作品を一堂に展示。フランス美術300年の流れを一望できる内容となっています。

また、工芸作品の展示室では、エミール・ガレやドーム兄弟が手掛けたガラス作品をご紹介しています。ポール・アレクサンドル・デュマが室内装飾一式をデザインしたダイニングルームなど、当時の雰囲気を楽しんでいただける空間で、19世紀末から20世紀初頭に花開いたアール・ヌーヴォーの世界をご堪能いただくことができます。

 

どうぞフランスの邸宅に迷いこんだような気持ちで、展覧会をお楽しみください。

 

サギュスターヴ・クールベ《波、夕暮れにうねる海》1869年
エミール・ガレ《葡萄文水差》1900年頃

開館時間

平日 午前10時から午後5時30分
土日祝 午前10時から午後5時
(最終入館は閉館30分前まで)

入館料

一般:1,300円(10名様以上1,100円)
小・中・高生:500円
小学生未満:無料
*各種障害者手帳をご提示の方とその同伴者1名は1,100円
*音声ガイド無料サービス

休館日

月曜日 ※月曜日が祝日の場合は開館し、翌日休館

主催 ヤマザキマザック美術館
後援
協力
特別協力


名古屋城からはじまる植物物語

会期
2021年04月24日(土)から
2021年08月29日(日)

本展では、江戸時代に狩野派に代表される尾張の絵師たちが引き継いできた花鳥画をルーツとして、その伝統が西洋植物画と融合して、ボタニカルアート、ジャポニスム、アール・ヌーヴォーへとつながっていった流れを展観します。また、シーボルトに学び、シーボルトに「余は圭介氏の師であるとともに、圭介氏は余の師である」と言われた尾張の本草学者 伊藤圭介(1803-1901)の像に迫ります。  植物をめぐる、めくるめくドラマがひろがる「名古屋城からはじまる植物物語」をこころゆくまでお楽しみください。

開館時間

平日 午前10時~午後5時30分(入館は閉館の30分前まで)
土日祝 午前10時~午後5時(入館は閉館の30分前まで)

入館料

一般1300円(10名様以上1100円)、小・中・高生500円、小学生未満無料〔音声ガイド無料サービス〕

休館日

月曜日 ※5月3日、8月9日は開館

主催 ヤマザキマザック美術館、中日新聞社
後援 愛知県教育委員会、岐阜県教育委員会、三重県教育委員会、名古屋市教育委員会、公益財団法人名古屋市文化振興事業団
協力 株式会社カセットミュージアム 
特別協力 東山動植物園、名古屋城総合事務所、一般財団法人雑花園文庫




記念講演会

「プラントハンター物語」 6月19日(土)14時開演(13時30分開場) 

講師:西田佐知子(名古屋大学 博物館 准教授)
伊藤圭介が活躍したのは、ヨーロッパの研究者が未知の植物を求め、日本を旅しようとした時代で

した。そして今も、植物学者は未知の植物を求めて旅を続けています。圭介の時代の人々の困難に満ちた植物探検から、今でも大変な植物採集・研究まで、現役の植物学者がプラントハンターの過去・現在を紹介します。

 

「深読み!名古屋を歩いて歴史を道草」 7月17日(土)14時開演(13時30分開場)

講師:ふるかはひでたか(アーティスト)

名古屋の街に城下の名残りを訪ねながら、街角にまつわる資料を深読みしつつ歴史を道草すれば、時代を越えてつながった知のリレーや人の絆、経済の変遷から日欧の交流までもが、鮮やかに浮かび上がります。

 

伊藤圭介の先見性から見える生き様と業績」 7月18日(日)14時開演(13時30分開場)

講師:山内一信(名古屋大学名誉教授、東員病院院長、伊藤圭介文書研究会代表)

伊藤圭介は名古屋の生んだ植物学者、博物学者です。シーボルトから与えられた『フロラ・ヤポニカ』(日本植物誌)に接し、植物についての西洋の実証的、科学的分類法に目覚め、自費出版して江戸期に科学的思考導入の先陣を切りました。蘭学者として種痘の紹介・実践、さらには洋学普及に尽力し、東京では産物誌編纂、学術誌発刊などの明治期の学術発展に寄与しました。江戸―明治期の激動期を先見性と強い意志で生き抜いた学者です。

 

「尾張藩の『御深井御薬園』」 7月31日(土)14時開演(13時30分開場)

講師:河村典久(中京大学人工知能高等研究所 客員研究員)

正保2年(1645)に下付された尾張藩の薬園は、名古屋城本丸の北方の御深井(おふけ)御薬園と、新栄付近を南限とした御下屋敷(おしたやしき)御薬園です。この御薬園の推移と、シーボルトとの交流のあった水谷豊文・伊藤圭介との関わりや、1638年我が国最初の幕府の麻布南御薬園(のちに小石川御殿に移された)など各藩の薬園についても紹介します。

 

「圭介先生の書画 コレクターが見た文人伊藤圭介」 8月1日(日)14時開演(13時30分開場)

講師:小笠原左衛門尉亮軒(名古屋園芸株式会社取締役隠居 雑花園文庫庫主)

ヤマザキマザック美術館のななめ前に位置する、「NHK趣味の園芸」でおなじみの名古屋園芸の創業者にしてご隠居、そして日本屈指の植物図譜コレクター、雑花園文庫庫主 小笠原左衛門尉亮軒氏が長年コレクションしてきた膨大な数の圭介先生の書画をとおして見えてくる文人伊藤圭介先生の魅力をたっぷり語ります。

 

「伊藤圭介と東山動植物園」 8月21日(土)14時開演(13時30分開場)

講師:東山植物園長

名古屋市出身、わが国第1号の理学博士である伊藤圭介は、明治維新後68歳になってから明治新政府の命で東京に移りました。現在、東山動植物園が所蔵する伊藤圭介の関係資料約1,700点(市有形文化財)がどのような経緯で東山動植物園にやってきたのか、なぜ、今回、ヤマザキマザック美術館と連携してこの美術展を開催することになったのか解説します。 

 

シーボルトと伊藤圭介 尾張本草学と西洋植物学の交流小史 8月22日(日) 14時開演(13時30分開場)

講師:松田清(神田外語大学日本研究所客員教授 京都大学名誉教授)

『パリ東洋学会誌』1852年10・11月号に、J.J. ホフマン、H. スヒュルテス共著「日中植物名彙」(仏文)が発表され、尾張本草学者水谷助六(豊文)と伊藤圭介の名が欧州の東洋学界に登場しました。文政10年(1827)9月、圭介が長崎出島で、シーボルト、賀来佐之(かく・すけゆき)とともに、日本植物目録の作成を始めてから25年後のことでした。本講演では、1828年帰国直前にシーボルトが賀来佐之にあてた自筆書状(神田外語大学所蔵)、シーボルトが帰国後に完成させた「日本植物目録」、シーボルトが持ち帰った水谷豊文『物品識名』、これら三つの貴重資料をもとに、尾張本草学と西洋植物学との交流史を概説します。 


春の所蔵品展

会期
2021年03月18日(木)から
2021年04月18日(日)

ヤマザキマザック美術館の絵画コレクションは、ロココ時代を代表するヴァトー、ブーシェ、フラゴナール、シャルダンらに始まり、アングル、ドラクロワ、モディリアーニ、ボナール、ピカソ等、各時代を象徴する作家たちの作品で構成されています。本展ではこれらの絵画作品を一堂に展示。フランス美術300年の流れを一望できる内容となっています。

また、工芸作品の展示室では、エミール・ガレやドーム兄弟が手掛けたガラス作品をご紹介しています。 ポール・アレクサンドル・デュマが室内装飾一式をデザインしたダイニングルームなど、当時の雰囲気を楽しんでいただける空間で、19世紀末から20世紀初頭に花開いたアール・ヌーヴォーの世界をご堪能いただくことができます。

どうぞフランスの邸宅に迷いこんだような気持ちで、展覧会をお楽しみください。  

 

ニコラ・ランクレ《からかい》1736年 油彩・キャンヴァス
エミール・ガレ《藤文花器》1898-1900年 
主催
後援
協力
特別協力